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Material コルナゴが使う素材
世界最高峰のレース・フィードバック。
世界最高のイノベーションと結びつく時。

強化リブ内蔵加工パイプ



アレッサンドロ・ペタッキの強大なパワーを受け止め、勝利へと導く為に開発された「Extreme-Power」に投入された新開発カーボンパイプ。最大外径44mmからなるHMカーボンパイプ内部に、幅10mm・厚さ0.8mmのカーボンリブを特殊な技術により内蔵加工させることで、従来比30%もの高剛性化に成功している。

フェラーリとの芸術と技術開発の結晶 20年を越える歳月の重み

1980年代初頭、レースで勝つ為に生きるエンッツォ・フェラーリとエルネスト・コルナゴの情熱に溢れた2人が出会った事から始まった技術協力関係。フェラーリF1チームのカーボンパーツを製作するイタリアの専門会社「ATR slr」とのパートナーシップは20年を越え、その間に蓄積された莫大なカーボン技術に関するデータ量は他メーカーを圧倒するものである。そして、その品質の高さはプロレースで1,000勝を超える実績が何よりもの証明だ。

フレーム表面
フレーム切断面
フォーク切断面

オーバーサイズヘッド
かつてコルナゴが1インチのヘッドスタイルを守りつづけていたのは、ノスタルジックの追求や、単なる頑固さに起因するものではない。ヘッドチューブとステアリングコラムを大口径で剛性の高いものにすれば、それに応じて隣接するパイプの剛性もアップさせなければ、フレーム全体としての反発力とバランスが失われる。エルネスト・コルナゴのコメントにある「ロードレーサーにオーバーサイズのヘッドを採用するのは、F1にダンプカーのハンドルを付けるようなものだ」という意味はここにある。つまり、すでに完璧なレーシングフレームとしてのバランスを持つC40のヘッドをただ悪戯にオーバーサイズにすることは、すなわち完璧な反発力のバランスを持った構造体の機能をスポイルすることに他ならないと言うことだ。ヘッドのオーバーサイズ化。それはフレームの機能的概念を根本から覆してしまうほどの要因である。
 2004年から、コルナゴはC50をはじめとするフレームラインナップのほとんどにオーバーサイズヘッドを採用した。それにともないトップチューブやダウンチューブも剛性を高めた大口径でリブの深いものへとモディファイされた。しかし乗り手が非力な有機体であることを考えれば、ただ剛性が高いということだけが、走行性能のアドバンテージとなるわけでもない。コルナゴの新モデルでは、プロ選手の厳しいフィードバックを踏まえ、高いパワートランスファーを保持しながら、シート部に若干のしなやかさを残すことにより、人間のペダリングリズムにマッチした反発力を生み出している。
細部は、全体の目的の為に。ディテールにとらわれがちな現代サイクルシーンの中で、コルナゴの視点は常に壮大でありつづける。


ジオメトリー
コルナゴのジオメトリーについての理論的な説明をすることは、むしろその優秀性をさげすむことになるだろう。微妙な角度や寸法における全体のバランスは、コンピューターの計算によってはじき出されるものではないことをコルナゴは知っている。巨大なブラックボックスである人間が、有機的な運動体として効率よく出力できるジオメトリーは、すなわち実戦に裏打ちされた経験の集積によってのみ得ることができる。「勝つ為によりよく前に進む自転車のジオメトリー」。それはコルナゴによる数々の戦歴とR&Dを考えればどれほど確かなものかわかるだろう。しかし、理論によって説明できないそのジオメトリーの秘密を、魔術的なものと取り違える人がいたとしてもそれは不思議なことではないだろう。


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