コルナゴ

HISTORY

コルナゴの歴史

1989年に誕生した初の量産型カーボンロード「C35」から現行モデルの「C64」まで、
実に6台の本流フラッグシップモデルと4台の派生モデルが存在する。
これらのバイクから30年の技術革新の変遷を見ることができる一方、
コルナゴが今に継承し続ける大事なもの、理念を感じることができる。

  • Cシリーズ本流モデル
  • Cシリーズ派生モデル

素材やジオメトリーだけでなくその造形が運動性能に影響することにいち早く着目し、空力特性の高い有機的なフォルムのフルモノコックカーボンフレームを創出。ゴールドメッキのカンパニョーロCレコードはC35のためだけのスペシャル仕様。

通算1,000勝以上を上げているスーパーバイクで、伝説のロードチームMAPEIの走りを支えた。特にパリ〜ルーベの石畳を難なく駆け抜け勝ち星を量産したことにより、バイクの頑丈さはもちろんのこと荒れた路面に対応するC40の性能の高さを見せつけることとなった。初期モデルのラグはアルミ製で96年モデル以降は全てカーボンで製造され、後期モデルになるにつれてシートステーがB-STAYに、チェーンステーがひし形の空洞が特徴的なHPチェーンステーにマイナーチェンジしていく。トニー・ロミンガーのTT、アワーレコード用に特別製作されたC42というプロトタイプも存在する。

C40のチューブやラグを大径化させて各部の剛性を上げた正常進化モデル。MASTERから続くジルコデザインは東レが生産を請け負うチューブにもしっかり施されている。他にもトラック用のPISTA、TT用のCRONO、そしてシクロクロス用CROSSとラインナップがあり、チェーンステーもリーフ、HPと複数仕様が存在する。C40と同様プロライダーのカスタムオーダーに対応するため、もともと22サイズ展開なのに加えてBBシェルは合計40型用意していたという。

超軽量ダブルバテッドカーボンチューブを採用したC50の派生モデル。剛性はC50と同じでフレーム重量をより軽くすることに成功し、トップクライマーの走りを支えた。当時ラボバンクに所属していたラスムッセンはこのバイクで2005年、2006年と2年連続ツール・ド・フランスで山岳賞を獲得。しかも4万キロを走っているバイクでそれを成し遂げているところにフレームの耐久性を計り知ることができる。

C50世代の派生モデルでスプリンター向けにフレーム剛性を大幅に上げられた特別仕様。当時トップスプリンターだったフレイレやペタッキの爆発的なパワーを受け止めるためにC50より大径化されたチューブにリブを内蔵することで30%の剛性アップを実現した。

Extreme-Powerの正常進化モデルで、無段階のテーパーバテッドにリブが内蔵された3PRSチューブが採用され、ウルトラハイモジュラスカーボンが織りなす剛性は当時史上最強と言われ、トップスプリンターを支えてきた。この頃からインテグラルタイプのヘッドセットを導入し、コルナゴ独自のコーナリングに更に磨きがかかった。

C50からチューブ、ラグ共に大幅にマッスル化が進んだC59は、伝統のジルコデザインを踏襲しながらダウンチューブ内部に上下方向にカーボンスリットを施し横剛性、ねじれ剛性を飛躍的に上げた。シートステーのQ2-STAYは従来のB-STAY以上の振動吸収性と軽量性を実現し、高剛性と快適性を高次元で融合させた意欲作だった。日本を代表するプロライダーの新城選手が東北大震災の後に日の丸カラーのC59でレースに出ていたことは記憶に新しい。

世界初の油圧ディスクブレーキ搭載のロードバイクとしてリリースされたC59ディスク。ブレーキユニットはイタリアのフォーミュラ社との共同開発で、その可能性をコンポーネントメーカーに提示したことはもちろんのこと、今に続くトレンドのターニングポイントを作ったと言える意欲作。

創業60周年を記念して発売されたC59の後継モデル。スレッドフィット82.5が新採用されBBシェルが先代から一回り大きくなったことで、今まで以上に太いチューブの使用が可能になった。ここでもジルコデザインは踏襲され、ダイレクトマウントブレーキとディスクブレーキが選択可能となった。C60からパマペイントのハンドペインティングが施されたアートデコールラインがレギュラーラインナップとして加わった。