コルナゴ

HISTORY

コルナゴの歴史

イタリアの至宝。フェラーリエンジニアリング

86年から始まったフェラーリ社との共同開発プロジェクト。
翌87年発表されたエンツォ・フェラーリデザインの「Concept COLNAGO for Ferrari」は
その独創的で革新的なスペックで業界の度肝を抜いた。
同年、フェラーリと共同開発した初の量産プロダクトとなった世界初のストレートブレードフォーク「プレチーザフォーク」が
当時のフラッグシップモデルであるMASTERに導入され、
そのデザインは以後リリースされるアルミ、チタン、カーボンフレームバイク全てに継承されるコルナゴの象徴となる。
そして89年、コルナゴは創業35周年を記念して初の量産型カーボンロードバイク「C35」をリリースし、
その5年後の1994年に誕生したのがラグフレーム構造を採用したフルカーボンロード「C40」である。
合計128種類ものカーボン製ラグ(96年以降)、名車MASTERのDNAを受け継ぐジルコデザインのカーボンチューブを
高剛性、高強度に仕上げるにはフェラーリのカーボンパーツを製造するATR社の協力なしには実現できなかった。
また、ライダーに最適なジオメトリーを提供するカスタムフレームもこのラグ構造が可能にした。
この膨大なデータベースを元にバイクの要となるジオメトリーも成熟の域に達し、
現在の個性あふれるコルナゴのライドフィールと運動性能が培われた。
モータースポーツのメジャーブランドとのコラボレーションを積極的におこなっているメーカーは他にもいるが、
意匠やトレードマークだけでなくここまで革新的な製品開発コラボレーションをおこなったプロジェクトは他に類を見ない。

ストラダーレ(市販車)の製造に消極的だったエンツォはワークスチームの運営とマシン開発費用の捻出のため市販車の量産を始めるが、ワークス活動に重点を置くモノづくりのアプローチにおいてフェラーリとコルナゴに大きな共通点があったと言える。

Concept COLNAGO for Ferrari : 世界初のカーボンフレーム、カーボンフォーク、カーボンホイールを有したバイク。フレームはラグ構造でラグ部分のみアルミ製で油圧式キャリパーブレーキ、クランクに16段変速機構を内装、フルカーボンバトンホイールの製造もフェラーリが監修している。ケーブル&ホースルーティングも可能な限り内装しており、現代主流のディティールが30年以上も前に既に具現化されていた。エンツォは自転車という乗り物に大きな可能性を見出していたとのことで、車体重量に対する最高速度の割合で言うと自転車ほど効率的な乗り物はないと言っていた。

MAPEI : 90年代に活躍した伝説のスーパーチームのマペイは、グランツールの制覇こそトニー・ロミンガーの94年ブエルタと95年のジロに留まるものの、クラシックレースやナショナルチャンピオンシップなどのワンデーレースに驚異的な強さを発揮。チームのUCIワールドランキングは94年以降、2001年を除いて1位で、特にパリ〜ルーベでは驚異的な強さを見せ、9年間で5勝をマークしたうちの2勝はマペイのワンツースリーフィニッシュでポディウムを独占した。過酷な石畳区間を擁するクラシックレースに初めてカーボンバイクを投入したのがコルナゴで、C40の運動性能と強度の高さが実証されるには十分の戦績であった。