イタリアのロードバイクブランド「COLNAGO(コルナゴ)」から、フランス語でユリの花を意味するツール・ド・フランス2024公式コラボレーションモデル「フルール・ド・リス(Fleur de Lys)」がリリースされます。

歴史的な日となる2024年6月29日

今年のツール・ド・フランスは初めて、イタリア フィレンツェからスタートします。コルナゴでは、この第111大会を祝したツール・ド・フランス公式モデルをリリースします。
C68 Roadをベースとして世界限定111台のみ生産される特別なロードバイクで、青地に金のユリがあしらわれたデザインに仕上がりました。ユリはフランスの王族と誇りを象徴する紋章であり、白地に赤いユリを紋章とするフィレンツェ市と、創立当初から青地に金色のユリを王族の象徴として掲げてきたフランス国家の歴史とを結びつけています。

サイクリング文化における中心地 フランスとイタリアのコラボレーション

フランスとイタリアは、歴史の中で多くの偉大な哲学者や文学者、画家や彫刻家を輩出し、ヨーロッパ文化の中心的な役割を果たしてきました。その思想は日常の美学といったところにまで影響を及ぼし、人生におけるささやかな喜びさえも芸術へと昇華してきました。

その素晴らしいセンスは衣食住さまざまな事柄に取り入れられ、身近な移動手段であった自転車も例外ではありませんでした。スポーツとしてのサイクリングが誕生すると、ミラノ〜サンレモ、パリ〜ルーベ、ジロ・デ・イタリアや、ツール・ド・フランスといった一大イベントがイタリアとフランスで開催され、20世紀に入る頃には老若男女を問わず多くの人が街道に集まり、偉大なチャンピオンたちが繰り広げる伝説的なレースを応援してきました。それは現代、そして未来においても連綿と語り継がていくことでしょう。

歴史的なツール・ド・フランスに捧げるルネサンスの継承者

1954年の創業以来、コルナゴは多くの伝説的な選手にロードバイクを供給してきました。コルナゴのロードバイクは優れた職人技や細部へのこだわり、最先端のテクノロジーを取り入れた設計思想によって高く評価されてきました。コルナゴ フルール・ド・リスも例外ではなく、C68をベースにイタリアのものづくりへの情熱と、高い芸術センスが光る一台へと仕上がりました。イタリアとフランス両国を結びつける文化と歴史に敬意を表し「ユリの花(フルール・ド・リス)」をメインモチーフとしてデザインに落とし込んでいます。

クローヴィスにアヤメを送る天使を描いた 15 世紀の写本。ベッドフォード・アワーより f. 288v。大英図書館、ロンドン
トップチューブにはフルール・ド・リスの由来となったユリの紋章が、金箔によって15個配されています

トップチューブは、フランスをイメージした深いブルーのグラデーションカラーがペイントされ、その上には金色のユリをモチーフとした紋章があしらわれています。このデザインパターンは、フランス王室ゆかりの紋章へのオマージュであるとともに、ツール・ド・フランスのプレゼンテーション会場で、レースのスタート地点にもなっているフィレンツェのヴェッキオ宮殿の中でも最も美しい部屋の一つ、サラ・デイ・ジリのフレスコ画からもモチーフの参考にしました。

イタリアでユリの紋章が用いられているのは、他にもあります。ヴェッキオ宮殿の入り口にも青地に金のユリの紋章が描かれています。これは、何世紀にも渡り続くイタリア トスカーナ地方とフランスの友好関係性を示しています。コルナゴは、このフィレンツェとフランスを結ぶシンボルをデザインに用いることで、ツール・ド・フランスに相応しい芸術作品のようなロードバイクを創り出しました。

フランスにおけるユリの紋章:王族と神聖さ

ユリの紋章は、フランスの紋章の中でも最もポピュラーなシンボルの一つです。王族と神聖さをイメージさせ、フランス君主制とその豊かな歴史を表します。その起源は何世紀もさかのぼり、伝説や宗教、王室とも深く関わりながらフランスの発展と時をともにしてきました。

最も有名な伝説の一つは、フランク王国の初代国王クロヴィス1世のものです。クロヴィス 1 世は、洗礼を受けた後に天使から金のユリを賜ったという話です。

その後、このシンボルはカロリング朝によって採用され、カール大帝はさまざまなところでこのモチーフを重用しました。カペー家がそのイメージをさらに強化すると、ルイ7世はフルール・ド・リスを王家の紋章として広めるのに尽力しました。フェリペ2世アウグストゥスの治世下では、このシンボルはより様式化され、王の神聖な権利を象徴するため王家の印章や旗、さまざまな州の記章に装飾として用いられるようになりました。

フィレンツェにおけるユリ:純粋さと誇り

フィレンツェにおいてもユリは最も有名なシンボルの一つでした。フィレンツェ周辺に多く生息するアイリスをモチーフとしてデザインされており、その起源は中世にまでさかのぼります。都市の成立とともに何世紀にも渡って、フィレンツェを代表するシンボルとして用いられ、豊かな文化的、政治的遺産を築いてきました。

当初、フィレンツェの紋章には赤地に白のユリが用いられていましたが、1251年にグエルフ家がギベリン家に勝利したのち、色が反転され、白地に赤いユリが描かれるようになりました。

ヴェッキオ宮殿のユリ

コルナゴ フルール・ド・リスが一般公開されたヴェッキオ宮殿のサラ・デイ・ジリの装飾は、15 世紀後半にまでさかのぼります。4つの壁のうち3つと格天井には、この部屋の名前の由来となっている青地に金のフランスユリのモチーフが描かれています。

フレスコ画と装飾は、1482年から1485年にかけてドメニコ・ギルランダイオとその助手によって制作されました。この部屋は、イタリア ルネサンスの最大の主人公でフィレンツェの統治者であるロレンツォ・デ・メディチによって依頼されました。メディチは、フィレンツェ政府を代表するような象徴を望んでいました。
サラ・デイ・ジリは、コジモ1世・デ・メディチとその後継者による変革を幸運にも免れ、ヴェッキオ宮殿の中で15世紀の外観がそのまま残っている唯一の部屋です。
ヴェッキオ宮殿のユリは、フィレンツェの自由の守護者であるフランス国王に敬意を表しています。そのため、フランスのアンジュー家の紋章、グエルフの聖騎士、そしてフィレンツェ共和国の守護者に描かれているユリと同じものが用いられています。
サラ・デイ・ジリの装飾は、ロレンツォ・デ・メディチが自身の権力を強め、統治と政治的影響力を行使する手段として行なった文化的、芸術的な取り組みの一つでした。装飾要素としてユリを選択することは、古代フィレンツェの象徴性とフランス王族とのつながりを強調し、政治的な同盟と文化的関係性の重要さを強調しています。

リミテッドNo.1はツール・ド・フランス2024のUAEチーム・エミレーツチームプレゼンテーションでお披露目のあと、ツール・ド・フランス期間中にサザビーズオークションで販売されます。この製品について詳しくは、コルナゴ正規ディーラーへお問い合わせください。

ツール・ド・フランスのトロフィーをイメージした3Dモデリング・プリントによるボトルケージ
ツール・ド・フランス 特別限定版のコルナゴ CC.01 ハンドルバー。ステアリングキャップに、ツール・ド・フランスのロゴが刻まれています
フォーク には、Colnago x TdF のロゴと、シリアルナンバーの記載があります。

スペック

Prologo、Enve、Carbon-Ti、MyLime、CeramicSpeed など、当社が最も信頼するサプライヤーと協力した特別完成車となっています。

NameColnago Fleur-de-Lys
Limited edition世界限定 111台
ModelC68 Road
GroupsetShimano Dura-Ace Di2 R9200
ChainringsCarbon-Ti
special limited edition custom Colnago 52-36t
Sprockets12-speed, 11-30
PulleyCeramicSpeed Shimano 9250/8150 OSPW
special limited edition Colnago x Tour de France
WheelsENVE SES 4.5
special limited edition Colnago x Tour de France,
hand-spoked in Italy, with special gold spokes
Discs
Carbon-Ti X-Rotor SteelCarbon 3 – 160mm front / 140mm rear
TyresContinental GP5000 S 28mm
SaddlePrologo Nago R4
special limited edition Colnago Fleur-de-Lys
HandlebarColnago CC.01
special limited edition with gold Tour de France logo
Bottle CageColnago Special limited edition,
replica of the Tour de France Trophy
Price¥3,960,000 (tax in)

関連リンク
C68 Road プロダクトページ